【初心者さんや美容師さん向け!】着付け師が教える袴の着付けで気をつけるポイント3つ

袴は卒業式や特別な日に着ることが多いです。一生に1回で袴を着る方もたくさんいらっしゃいます。着付けをする際には、いくつかの重要なポイントがあります。今回は初心者の方や美容師さん向けに、袴の着付けで気をつけるべき点をプロの着付け師目線で詳しく解説します。

目次

卒業式の袴の着付けで失敗しないためのコツ3つ

1. 補正は少なめでOK!

袴の着付けでは、補正は最小限で大丈夫です。特に補正が必要なのは、胸下と背中の2か所です。

  1. 胸下の補正:帯を締めたときに胸の下がへこんでいると、見た目がきれいになり、帯が下がりにくくなります。補正をして滑らかなラインを作ることで、着姿が安定し、より美しくなります。
  2. 背中の補正:背中が平らだと袴がしっかりと密着し、着崩れしにくくなります。背中に凹凸があると隙間ができ、袴がズレやすくなるので注意しましょう。特に背中の中心部分がへこんであれば埋めてあげましょう。

タオルや綿花を使って上手に凹凸をなくしてあげましょう!タオルはできたら薄めの温泉で使うようなタオルが使いやすいです。

2. 袴の帯と袴の位置に注意!

袴の位置を正しく決めないと、足元から素肌が見えてしまうことがあります。着付けの際には、袴の帯と袴自体の配置をしっかり確認しましょう。

① 履物によって適切な位置が変わるため、草履かブーツかを事前に確認しておくことが大切です。

②昔は草履が主流でしたが、最近はブーツを履く方が増えています。ブーツの場合、少し短めの袴丈を選ぶとバランスが良くなります。ただ履くブーツがショート丈の場合は選ぶときにお店の方に相談されるほうがいいと思います。

③着物を着せた後、帯をどこに持っていくかを袴をあてて実際に確認をしましょう。特に、帯の位置と袴の位置が合っていないと足元の素肌が見えてしまうことがあります。しっかりと調整することが大切です。

着物を着せてうっかり考えないで帯を巻くと袴をあてたときに位置が違うと帯を下げたり、もしくは帯をまき直す可能性もあるので忘れないように確認をしましょう。

3. 帯はしっかり締めて落ちないように!

袴の帯は半幅帯で文庫結びになります。袴の帯は形に丁寧に羽をきれいに仕上げないといけないとかではないです。それよりも、しっかりと締めて緩まないようにすることが最優先です。

  • 結び目が落ちないように、しっかりと締めて仕上げましょう。
  • 帯の結び目は帯の上線にくるように調整すると、全体のバランスが整います。
  • 文庫結びの羽部分は、均等に整えるよりも、安定感を重視してしっかり結ぶことが大切です。

袴の帯は袴をのせたら見えなくなるので見栄えはあまり気にしなくても大丈夫です。帯を結んだら一回一回締めて緩まないようにしましょう!

まとめ

袴の着付けは、振袖などに比べると比較的短時間でできます。しかし、ポイントを押さえて正しく着付けることで、より美しく、快適に過ごせるようになります。

ポイントのおさらい

  1. 補正は最小限でOK!胸下と背中を意識
  2. 袴の帯と袴の位置を正しく調整(履物に注意)
  3. 帯はしっかり締めて緩まないように

これらのポイントを意識して、素敵な卒業式や記念日を迎えてくださいね!

この記事を書いた人

1979年福岡生まれ
着付け師歴 8年
35歳から着付け師スタート
年間約300名様着付け

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