着付け教室で着付けを習ったけど上手に着付けができないのはなぜ?

「着付け教室で習ったのにうまく着られない」「動画を見ながら練習しているけど、なかなか上達しない…」そんなお悩みはありませんか? 実は、着付けが思うようにできないのにはいくつかの理由があります。今回はプロの着付け師兼講師の視点から、その原因とスムーズに上達するためのコツをご紹介します。

目次

着付けがうまくできないのはなぜ?上達のコツを解説!

1.着付け教室で習ったのに上手くできない理由

せっかく着付け教室に通ったのに、「先生のようにきれいに着られない…」と感じたことはありませんか? それは決してあなたのセンスや練習不足のせいではなく、 教室で教わる方法が一般的な着付けの形だから かもしれません。

多くの着付け教室では、最初に 標準的な着せ方 を学びます。これはいわば マネキンに着せるような着付け で、実際に人の体に着せることを前提にしたものではないことが多いです。マネキンは着物が着せやすい理想的な体型をしていますが、実際の人の体は 身長や骨格・体型がさまざまです。そのため、教室で習ったとおりに着ても、自分には合わないことがあります。

たとえば、メイクをする際に 肌のタイプに合った下地やスキンケアをしないと、化粧ノリが悪くなってしまう ことがありますよね。着付けも同じで、 自分の体型に合わせた調整 をしないと、しっくりこないことがあるんです。

また、教えてくれる先生は 自分の体型に合わせた着付けには慣れていても、さまざまな体型の人に対応する経験が少ない場合があります。そのため、教わったとおりにやってもうまくいかない…と感じる方が多いのかもしれません。

「着付け教室で習ったのに上手にできない…」と感じたときは、 自分の体型に合った着付けの工夫を取り入れることが大切 です。経験豊富な講師に相談したり、マンツーマンレッスンを受けたりすると、自分に合った着方が見つかるかもしれません。

ただ「着物をちょっと習って、自分で着られるようになれれば十分!」 という方は、一般的な着付け教室で学ぶだけでも問題ありません。無料着付け教室や呉服屋さんの着付け教室では、着物の販売会や勉強会がセットになっていることもあります。そういった場に抵抗がなければ、気軽に参加して学ぶのもいいと思います。

2.動画を見ながら独学する場合の難しさとポイント

最近はYouTubeなどで着付けを学べるようになり、「動画を見ながら練習しています!」という方も多いですよね。独学で頑張るのはとても素晴らしいことですが、 動画だけではわかりにくいポイントがある ことも事実です。

着付けは 立体的な動き が多いため、動画を見て「こうすればいいんだ!」と思っても、実際にやってみると「なんだか違う…」と感じることがあります。たとえば、 左右の手の使い方紐の締め具合 などは、動画を見ただけでは伝わりにくいことも多いです。

実は、私自身もYouTubeの動画を見て学んでいたことがあります。でも、後から実際に先生に教わってみると、「なるほど! こういうことだったのか!」と驚くほど分かりやすかったんです。なぜなら、 自分では気づかなかったミスを、先生がすぐに指摘してくれたから。動画だけで学ぼうとすると、間違ったやり方に気づかず、そのまま続けてしまうこともあります。

また、教室では 他の生徒さんの着付けを観察することも学びになります。他の人がつまずくポイントを見ることで、自分が気をつけるべきことが分かったり思わぬ発見があったりします。

3.もっと上達したいならマンツーマンレッスンもおすすめ!

「着付けをもっと上手に、きれいに仕上げたい!」と思ったら、 マンツーマンのレッスン を受けるのもおすすめです。

マンツーマンなら、先生が 自分の体型に合わせたアドバイス をしてくれるので、標準的な着付け方法では解決できなかった悩みもクリアになることが多いです。また、なぜこの動きをするのか? という 理由をしっかり理解しながら学べる ので、身につきやすくなります。

さらに、動画を見た後に、 同じ先生に直接教わる という方法もおすすめです。動画では編集の関係で省略されている部分や、あえて説明がカットされているところもあるので、 「ここが知りたかった!」というポイントをしっかり学ぶことができます

まとめ

着付けがうまくできない理由の多くは、 「標準的な方法」だけでは自分の体型に合わないことがあるから です。また、動画を見て学ぶのはとても便利ですが、着付けは立体的な技術なので、 細かい動きや力加減が分かりにくい こともあります。

着物をもっときれいに、スムーズに着られるようになるためには、 基本の方法を学んだ後に、自分の体型に合った着付けのコツを身につけることが大切 です。

「うまくできないな…」と感じたときは、ぜひ 体型に合わせたポイントを意識してみる ことをおすすめします。それだけで、着崩れしにくくなったり、着心地がよくなったりして、もっと着物を楽しめるようになりますよ!

この記事を書いた人

1979年福岡生まれ
着付け師歴 8年
35歳から着付け師スタート
年間約300名様着付け

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