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今日は中級者以上向け、あるいは本気で上手くなりたい方向けの深い話です。
振袖の着付けをしていて、
「毎回どこかがうまくいかない」
「人が変わると急に対応できなくなる」
そんな経験はありませんか?
実際に周りを見ていて感じたのが
多くの着付け師さんが「直すこと」に意識が向いていると感じたことです。
もちろん、目の前の着崩れやシワを整えることは大切です。
ただ、それだけで終わってしまうと、どうしても応用がききにくくなります。

シワが出たときに差が出る「考え方」
振袖の着付けでよくあるのが、
「ここにシワが出たから、とりあえず取る」という対応。
このやり方でも、その場はきれいになります。
でも、次に別の人に着せたとき、また同じところでつまずいてしまう。
一方で、着付けが安定している人は違います。
- なぜここにシワが出たのか
- 体型の影響か、やり方の問題か
- 補整の段階に原因はなかったか
こうやって原因まで考えるので、
次は同じ状況になっても、最初から回避できるように試行錯誤してそうならないように気をつけます。
「直せる」と「対応できる」は別もの
着付けの現場では、
「直せる=できている」と思われがちですが、
実は、
毎回直さないといけない状態と
最初から大きく崩れない着付けは、まったく別物です。
原因を考えずに直すだけだと、
体型が変わった瞬間に対応できなくなるケースが多いです。
逆に、なぜそうなったかを理解していれば、
初めての体型・久しぶりの着せ付けでも、予想して変えながら着付けができます。

人に着せる着付けほど「考える力」が必要
人の体は本当に一人ひとり違います。
肩の傾き、反り腰、胸の位置、骨格。
だからこそ、
マニュアル通りに直すだけの着付けでは限界があります。
「なんでこうなったんだろう?」
この一瞬の思考があるかどうかで、
持っている引き出しの数は大きく変わります。

振袖の着付けが安定する人がやっていること
着付けが安定している人ほど、特別なことはしていません。
- うまくいった理由を振り返る
- 崩れた原因をその場で考える
- 次はどうするかを決めてから次に進む
この積み重ねが、
「直さなくてもきれい」「応用がきく着付け」につながっていきます。
振袖の着付けは、
技術だけでなく考え方で大きく差が出る世界。
もし最近、着付けが頭打ちに感じているなら、
一度「直し方」ではなく「原因」を考えるクセをつけるだけでも変わります。
少し難しいお話でしたが、ただ回数をこなす練習から一歩踏み込んで『考える練習』へ。その変化が、あなたの着付けを劇的に変えるきっかけになれば嬉しいです。



